耳鼻と臨床
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原著
突発性難聴に対する高気圧酸素療法の有用性に関する研究 − 二施設間前向き比較試験 −
竹内 寅之進丸田 弾岡 正倫玉江 昭裕白𡈽 秀樹
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2016 年 62 巻 1 号 p. 1-10

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抄録

突発性難聴に対する高気圧酸素療法(hyperbaric oxygenation、以下 HBO)の有用性を検討するため、国家公務員共済組合連合会関連病院である佐世保共済病院と浜の町病院の 2 施設間共同研究として、ステロイド単独群と HBO 併用群で前向き比較試験を行った。 対象は 2011 年 5 月から 2013 年 12 月の間に入院加療を行った突発性難聴一次治療例でステロイド単独(prednisolone、以下 PSL)群が 115 例、HBO 群が 75 例の計 190 例とした。 治療効果判定には厚生省特定疾患急性高度難聴調査研究班の聴力回復判定基準を用い、改善率、有効率、治癒率をそれぞれ求めて有効性の指標とした。改善率は HBO 群で有意に高かったが、治癒率、有効率については有意差を認めなかった。また、低音域の聴力利得については HBO 群で有意に良好な結果であった。めまい合併例や高齢者では各群間に有意差はなかったが、治療開始時期については発症から 4 日以降に治療を開始した症例に関しては HBO 群で有意な改善を認めた。

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