耳鼻と臨床
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症例報告
頭鳴の線溶酵素による治療的診断
森満 保
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2017 年 63 巻 4 号 p. 138-144

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抄録
約 20 年持続した筆者自身のホワイトノイズ様頭鳴に対し、アカミミズから発見された線溶酵素剤であるルンブロキナーゼを服用したところ、数日で頭鳴の明らかな減弱を認めた。増量効果も確認され、2 年後の現在も自覚的にほぼ消失している。この効果からの治療的診断によって、頭鳴症例の中に、大脳聴覚野での血小板凝集性のフィブリン血栓症(thrombotic microangiopathy)によるものの存在が推測された。その機序について文献的考察を行った。
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© 2017 耳鼻と臨床会
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