ムンプス難聴症例におけるめまい・平衡機能障害について、めまい症状の頻度および平衡機能検査による評価を行った。2009 − 2015 年まで当科で平衡機能検査(温度刺激検査、cVEMP、oVEMP)を施行したムンプス難聴確実例もしくは準確実例 15 例について検討した結果、40%の症例にめまい症状を訴え、53%の症例で何らかの平衡機能障害を認めた。また、めまい症状の有無と平衡機能障害について検討を行ったところ、めまい症状がある症例では 83%、めまい症状がなかった症例では 33%に平衡機能障害を認め、めまい症状があれば、平衡機能障害が起こる頻度が高く、ムンプス難聴でめまい症状を有する場合は平衡機能障害が生じている可能性があることを念頭に診療にあたる必要がある。ムンプス難聴は、高頻度に平衡機能障害を来すことが示唆され、ムンプスによる難聴・平衡機能障害の予防のために、ムンプスワクチンの接種を広く普及させることが重要である。