2019 年 65 巻 Suppl.1 号 p. S8-S11
早期舌癌の治療戦略、中でも予防的頸部郭清術の適応に関する過去の報告と自験例について述べた。予防的郭清術の適応あるいは郭清の省略が許容される範囲は必ずしも明らかになっておらず、ランダム化比較試験の結果が待たれる。現在、Stage I/Ⅱ舌癌に対する予防的頸部郭清省略の意義を検証するランダム化比較第Ⅲ相試験(JCOG1601)が実施されているが、これは腫瘍深達度が 3 − 10 mm の T1/2 舌癌で予防的頸部郭清術の省略が可能であるかどうかを検証するための試験である。