2023 年 69 巻 2 号 p. 82-88
近年、干渉波(Interference current:IFC)刺激の嚥下動態への補助的効果や、嚥下反射遅延改善の報告があり、嚥下障害診療における IFC 活用が望まれている。そこで IFC 刺激を併用した嚥下訓練効果を VF で評価した 14 例を対象とし、聖隷式嚥下質問紙結果と喉頭挙上遅延時間(Laryngeal elevation delay time:LEDT)の訓練前後の変化を調べた。 結果、質問紙の A 項目数は、8 例(57.1%)で減少していた(有意差なし、p = 0.109 > 0.05)。また、平均 LEDT は訓練前 0.46 ± 0.19 秒から訓練後 0.33 ± 0.09 秒と短縮し、有意差を認めた(p = 0.016 < 0.05)。結論として、IFC 刺激を併用した嚥下訓練は、自覚症状を改善させ、従来の嚥下訓練で改善が難しいと考えられていた咽頭期嚥下惹起の遅延を改善させる可能性があることが分かった。