2025 年 71 巻 1 号 p. 43-48
咽頭外傷後に縦隔気腫を生じた小児の 1 例を経験した。受診時、発熱、軽度の咽頭発赤を認める程度で咽喉頭内視鏡検査では特記所見を認めなかった。しかしその後施行した CT 検査にて、副咽頭間隙−縦隔にかけ広範な気腫を認めた。入院後保存的加療にて気腫は改善した。小児の咽頭外傷は日常的に多くみられる。初期は軽症と思われても、その後縦隔気腫、膿瘍形成が生じ、急速に呼吸状態の増悪を認め、人工呼吸器管理、手術が必要になることがある。症状にかかわらず CT 検査を行うことで治療を早期に開始し、重症化を予防できる可能性があると考えられた。