耳鼻と臨床
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めまい
臨床と病理学的検査の対比
調 輝男
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1989 年 35 巻 6 号 p. 1106-1111

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抄録
中枢性のめまいは橋延髄境界部の第4脳室底に存在する前庭神経核と, それからの出力線維である前庭脊髄線維, 前庭小脳線維, 前庭中脳線維, 前庭視床線維が直接的および間接的に障害されることにより生じる.
これらの部位を侵す疾患としては多数のものがあるが, 特に, 脳血管障害の特別なものとしてミトコンドリア脳筋症を, 最近認識されてきた脳腫瘍として神経細胞腫を, 悪性単相性多発性硬化症とされるMarburg病について述べ, 炎症性疾患の飯塚型脳幹脳炎と神経Behget症候群との異同について論じた. また変性疾患では, 起立性低血圧により立ちくらみをきたすShy-Drager症候群は疾患単位というより臨床的症候群と考える方が妥当であることを指摘した.
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