耳鼻と臨床
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第11回九州耳鼻咽喉科免疫アレルギー懇話会: 抗原に関する問題近未来の鼻アレルギー薬物療法をめぐつて
寺田 修久
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1990 年 36 巻 2 号 p. 322-329

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抄録
LT, PAFはその直接作用として鼻粘膜腫脹をおこし, またヒスタミンの反応を増強することにより過敏性亢進にも関与している可能性がある. LT, PAFを抑制する作用は今後開発される抗アレルギー剤にも必要なものであると考えられる.
抗ヒスタミン作用を持つことは即効性につながり臨床的に有用であるが副作用として生じる眠気をいかに軽減するかは自動車を運転する機会が多い現代社会にとつて重要な課題である. 即時型, 遅発型反応において炎症細胞とともにケミカルメディエーターがどの様に増加し, そして減少しているのかを追跡し, これらが臨床症状とどの様に関係しているのかを解析することにより鼻アレルギーの病態をより理解し, 同時に今後開発すべき抗アレルギー剤の実像を把握していく必要がある.
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