耳鼻と臨床
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当教室における慢性中耳炎耳漏の検出菌の動向
中川 尚志小宗 静男上村 卓也
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1990 年 36 巻 3 号 p. 425-433

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抄録
九大病院耳鼻科外来を1976年より1987年までの間に受診した慢性中耳炎患者1,044耳の耳漏からの検出菌およびその感受性検査結果について検討した.
S. aunusP. aeruginosaの検出率が12年間を通して常に高かつたのに対し, Proteus sp. についてはその減少, NF-GNRと嫌気性菌についてはその増加がみられた. 慢性中耳炎の病型別による検出菌は1980年代後半になつて, その違いがむしろ少なくなつてきた. S. aunusのGMに対する耐性株が増加し, 1985年より87年までの3年間では, その検出菌の43.3%にも達した.
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