1990 年 36 巻 6 号 p. 1200-1206
頭頸部悪性腫瘍患者34症例に対しBRMであるSPGを投与し, 免疫学的パラメータを測定, その意義を検討した.
NK活性, リンパ球数, PHAリンパ球幼若化率は, 治療により低下するがSPG群で早期回復傾向が認められた. また, IAPは治療後有意に抑制された.
CD8+細胞群をtwo color flow cytometoryでみると, CD8+CD11+群及びdull CD8+ CD11+群が有意に上昇した.
これらのことから, 頭頸部悪性腫瘍に対するSPGの投与は, 各種治療による免疫能の低下を早期に回復することが示唆された.