抄録
1981年~1991年の間, 当教室で経験した原発不明頸部転移癌6例につき検討し, 文献的考察も加え, 原発巣検索の指針を示した.
6例のうち2例は治療開始後に原発巣が判明し (1例は耳下腺, 1例は中咽頭), 2例は剖検により判明した (1例は上咽頭, 1例は下咽頭) が, 残り2例のうち1例は剖検を行えず不明のまま死亡し, もう1例は不明のまま生存中である. 治療は, 6例中4例には, 頸部郭清術を主体として行い, 2例は手術不能な固着した頸部腫瘍で放射線および化学療法を行つた. 予後は不良であるが, 頸部転移巣に対しても徹底した治療が必要であると思われた.