耳鼻と臨床
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重篤な経過をたどった深頸部感染症例
小山田 幸夫木下 澄仁定永 恭明宮山 東彦中野 幸治湯本 英二
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2001 年 47 巻 6 号 p. 444-449

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抄録
抗生物質の発達した近年においても深頸部感染症はまれな疾患ではなく、その報告は年々増加傾向にある。今回われわれは深頸部感染症の2症例を経験した。症例1は扁桃周囲膿瘍から深頸部に感染を起こし、敗血症から呼吸不全に至ったものの適切なドレナージにより救命し得た。症例2は深頸部膿瘍に対し、頸部ドレナージ、気管切開を施行、強力な化学療法を行ったにもかかわらず、縦隔炎、線維素性心外膜炎を来し死亡した。深頸部感染症では早期発見と早期治療が重要であることを強調したい。
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