耳鼻と臨床
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スギ花粉飛散量の変動に伴うスギ特異的IgE抗体価の経年的変化
荻野 敏入船 盛弘有本 啓恵岩田 伸子荻野 仁菊守 寛瀬尾 律竹田 真理子玉城 晶子馬場 謙治
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2006 年 52 巻 4 号 p. 247-251

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抄録
73名のスギ花粉症患者を対象に、スギ、ヒノキ花粉の飛散量にかなりの変動が認められた2001年1月からの3年間、特異的IgE抗体価の経年的変化を検討した。スギ、ヒノキの大量飛散によりスギ、ヒノキ特異的IgE抗体価は翌年の1月には有意に上昇し、飛散少量年の翌年には有意に低下する経年的な変化が見られた。それに対し、HD、カモガヤでは同様の変動は見られなかった。この変動は年齢にかかわらず認められた。以上のように、特異的IgE抗体価はアレルゲンの曝露量に極めて大きな影響を受け、スギ、ヒノキ花粉の大量飛散後には、特異的IgE産生が亢進し、翌年まで高抗体価を持続することから、少量飛散年と予測されても被曝量を減らすことを考慮した生活指導が必要と思われた。
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