2006 年 52 巻 4 号 p. 252-256
1994年から2003年の間に当科にて初回手術を行った真珠腫性中耳炎の117例について術後鼓膜陥凹、再発性再発の有無を検討した。耳小骨連鎖再建の型と換気ルート確保の副術式が再発と関係するかどうかを調べた。この結果からはI型とIII・IV・w/o型の間で術後鼓膜陥凹、再発性再発に関して有意な差は出なかった。またanterior、posterior tympanotomyの施行の有無も同様であった。鼓膜チューブ留置についてはIII・ IV・w/o型では有意差が得られなかったが1型では有意に再発を予防した。