耳鼻と臨床
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[第13回頭頸部癌化学療法研究会]切除可能な頭頸部扁平上皮癌進行例 (III-IV期) に対する化学療法同時併用放射線治療における予後因子の検討
田口 享秀佃 守三上 康和松田 秀樹佐竹 研一堀内 長一高橋 優宏長尾 淳一西村 剛志川上 真理子近藤 律男渡辺 牧子
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2008 年 54 巻 6Supplement1 号 p. S30-S39

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抄録

当科で行ってきた切除可能な頭頸部扁平上皮癌進行例に対する化学療法同時併用放射線治療 (concurrent or concomitant chemoradiotherapy: CCRT) における生存率と原発臓器温存率に関与する予後因子を検討することを目的とした。1998年2月から2004年4月までの期間に一次治療を行った切除可能な頭頸部扁平上皮癌III-IV期症例85例を対象とした。多変量解析において,疾患特異的生存率に組織学的分化度が関係しており,原発臓器温存にT分類と分化度が関係している可能性が示唆された。当科でのCCRTは臓器温存の目的で切除可能な頭頸部癌III-IV期例に対する治療選択の一つになり得ると考えられる。さらにCCRTは低分化型での生存率を最も改善させる可能性が考えられた。ただしT3,T4病変で高分化型のものでは,十分な改善が得られないため,さらに治療法の改良が必要と考えられた。

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