日本耳鼻咽喉科学会会報
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原著
咽頭神経叢を温存するルビエールリンパ節郭清術
吉田 尚生田中 信三平塚 康之渡邉 佳紀山崎 博司草野 純子森田 勲松永 桃子北野 正之山口 智也
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2019 年 122 巻 3 号 p. 225-229

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抄録

 経頸部的なルビエールリンパ節郭清の術後には嚥下障害を来すことが多い. 原因は迷走神経から分岐する咽頭神経叢の障害と推定されたので, 同神経叢を温存するルビエールリンパ節郭清術を考案した. 方法は顎下部皮膚を切開し顎二腹筋後腹と茎突舌骨筋を切離して舌下神経を同定する. 舌下神経と迷走神経の接合部付近に迷走神経咽頭枝があり神経刺激装置を用いて咽頭神経叢を同定する. ルビエールリンパ節の摘出は視野が狭く, 硬性内視鏡補助下に行う. 甲状腺乳頭癌のルビエールリンパ節転移を認めた2症例に前述の術式を行い良好な結果を得た. ルビエールリンパ節郭清では咽頭神経叢の温存で嚥下障害を予防できることが示唆された.

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© 2019 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
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