日本耳鼻咽喉科学会会報
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正常および病的モルモットの耳管機能における表面活性物質の役割
児玉 広幸朝倉 光司
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1993 年 96 巻 4 号 p. 674-684,737

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抄録

モルモットの受動的耳管開放圧および閉鎖圧を指標とし, 生理的食塩水を対照として, 表面活性物資による耳管洗浄後の変化を調べた. 人工肺サーファクタントによる耳管洗浄後, 耳管開放圧および耳管閉鎖圧は有意に低下したが, 合成リンパ脂質, および界面活性剤洗浄後には有意差はみられなかった. 次に, インフルエンザ死菌を鼓室内に注入して実験的中耳炎を作り, この耳管を人工肺サーファクタントで洗浄したところ, 生食洗浄後に比べて有意に耳管開放圧および閉鎖圧が減少した. 実験的中耳炎鼓室内に人工肺サーファクタントを注入したところ, 5日後に生食を注入した対照群と比較して, 炎症所見の改善がみられた.

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