日本耳鼻咽喉科学会会報
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96 巻 , 4 号
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  • 川島 宣義, 大久保 英樹, 阿瀬 雄治, 草刈 潤
    1993 年 96 巻 4 号 p. 601-608,733
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    モルモットを用いて結合音耳音響放射における測定上の問題点, 特にアーチファクトについて検討した.
    1) 測定系を構成する測定器の問題として倍音の発生, 周波数特性, 入出力時の非線形性, その例としてf1, f2の音圧差によるアーチファクトの結合音の発生等について報告した.
    2) 蝸牛のactive processに由来する反応はアノキシア負荷後速やかにノイズ中に消失したので, アーチファクト等と容易に鑑別できた.
    3) 刺激音と結合音の入出力曲線を示すグラフの折れ曲がり点から, 結合音が生体由来かアーチファクトかの鑑別について検討した.
  • 辺土名 仁, 佐藤 玲子, 村岡 秀樹, 小松崎 篤
    1993 年 96 巻 4 号 p. 609-616,733
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2009/03/19
    ジャーナル フリー
    正常成人20名 (40耳) の内耳CTに骨量ファントムを併用することにより, 内耳道壁の炭酸カルシウム相当量の部位的相違について検討した. 炭酸カルシウム相当量は高い順に内耳道底後壁, 内耳道底前壁, 前庭骨部, 乳突洞外壁, 内耳道孔後壁, 内耳道孔前壁であった. 部位別の左右差はなかったが, 内耳道孔は内耳道底にくらべて前壁, 後壁とも有意に炭酸カルシウム相当量が少なかった. 一般に骨硬度はカルシウム含有量と相関するので, 内耳道孔の骨硬度は内耳道底のそれよりも低いことが示唆され, このことは聴神経腫瘍における内耳道拡大の現象を説明する一要因であると考えられた.
  • 西岡 慶子, 波多野 篤, 斉藤 稚里, 木口 真樹, 前田 学, 増田 游, 大崎 勝一郎, 青山 英康
    1993 年 96 巻 4 号 p. 617-625,733
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    市町村主催の1歳6カ月児健康診査において難聴に関する質問に対し回答した者のうち小学1年の入学時に聴力正常と判定された児童165名と難聴児通園施設における難聴児37名の同様の回答を比較し検討した結果を報告した. 児の聴力に関する質問の回答率すべてに有意差があり, また家族に難聴者がいるなどの質問に有意差があり, 出産時の仮死や黄疸では差がなかった. 回答率のなかで特に著しい差のある項目は, 質問6, 7, 8, 10, 11, 16, 18であった. また実施に際して, 有用性が高く, 普遍性のある項目は, 難聴の疑いをもったか否かという項目のほか8, 10, 18と考えられた.
  • 加瀬 康弘, 市村 恵一, 飯沼 壽孝
    1993 年 96 巻 4 号 p. 626-631,733
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    副鼻腔検査法としてのacoustic rhinometryの有用性を検討する目的で管状ファントームによる実験を施行した. 管状ファントームの側孔の直径が2mmでも測定結果に影響することが判明した. 管状ファントームの側孔に固定したシリンジの容積変化 (0から50mlの範囲では5mlずつの変化, 10から15mlの範囲では1mlずつの変化) を検出できた. シリンジの容積が20ml以下ならば側孔の直径が4mmでも正確に測定できた. シリンジの容積が大きくなる程, 正確な測定のためにより大きな側孔が必要であった. 鼻腔と副鼻腔が十分に交通している症例では副鼻腔検査法としてacoustic rhinometryは応用可能性である.
  • 臼井 秀治, 坂倉 康夫, 下郷 和雄
    1993 年 96 巻 4 号 p. 632-636,735
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    1981年7月より1989年7月までの8年間に100例の上顎顎欠損症例の顎補綴を経験し, 製作装用された義顎の安定度について検討した. 製作された義顎は部分床義歯型64%であり, 顎欠損形態は2/6, 3/6顎欠損で86%を占め, 製作された義顎重量では15g未満で90%を占めている. これらの義顎の安定度は, 全例のうち85%が安定良好であり, 部分床義歯型義顎は総じて安定が良好であるが, 総義歯型義顎のうち36%が安定不可であった. 顎欠損形態別では1/6, 2/6顎欠損で全例が安定度可, 3/6, 4/6顎欠損では80%が安定度可となった. 義顎重量別では15.0g未満で80%が安定可であった.
  • 岩崎 聡
    1993 年 96 巻 4 号 p. 637-644,735
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    ネコを使用したe-OAEの検討と, さらに強大音負荷による外有毛細胞の障害をSEMで観察し, 外有毛細胞の障害程度とe-OAEへの影響を検討した. 音響負荷は2kHz・125dBSPL 30分と105dBSPL30分の2群にわけ, 負荷直後, 24時間後, 1週間後にe-OAEを測定した.
    105dB音響負荷後2時間では検出閾値の改善が認められ, SEMでは有毛細胞聴毛の消失はみられなかった. 125dBでは音響負荷直後, 24時間後, 1週間後にもe-OAEの検出閾値の上昇が認められたが, ABR閾値に変化はみられなかった. 蝸牛中回転下部の外有毛細胞第1例と内有毛細胞の聴毛消失がみられ, e-OAEは微細な蝸牛障害に鋭敏に反応すると思われた.
  • 三上 康和, 佃 守, 持松 いづみ, 小勝 敏幸, 矢後 忠之, 澤木 修二, 伊藤 隆明
    1993 年 96 巻 4 号 p. 645-650,735
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    固形腫瘍の増殖には血管新生が必要である. 今回, 第VIII因子関連抗原による免疫組織染色を用いてmicrovessel数を算出し, 頭頸部悪性腫瘍における血管新生について検討した.
    血管数と原発部位, 組織分化度, T分類とは一定の傾向は認められなかった. 血管数が多くなる程, 頸部リンパ節転移率は高くなり, N分類, 病期が進むにつれ, 血管数が増殖した. induction chemotherapy奏効度別にみると, CR症例で最も血管数が多く, 再発のない症例の方が再発した症例より血管数は明らかに多かった.
    以上の結果より, 原発腫瘍部位の血管数は, 腫瘍の転移と関連することが示唆された.
  • 楠 威志, 中野 貴之, 船阪 有彦, 村田 清高, 西田 升三, 戸村 隆訓, 橋本 重夫, 太田 文彦
    1993 年 96 巻 4 号 p. 651-658,735
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    当科で手術を行い切除した甲状腺組織 (ヒト正常甲状腺5例, バセドウ病4例, 腺腫様甲状腺腫4例, 濾胞腺腫3例, 乳頭癌2例, 濾胞癌4例, 未分化癌2例) を用いて, 増殖細胞核抗原 (PCNA) と上皮成長因子レセプター (EGFR) を免疫染色法にて観察し以下のことが示唆された. 被膜外浸潤, リンパ節転移および未分化癌細胞などの悪性度の高い症例あるいは良性病変で増殖傾向を示す症例においてPCNA陽性率が細胞の増殖能を規定する重要なマーカーになりうることが認められた. また, 腫瘍性病変ではPCNA細胞核陽性率の高い病変部に一致して強いEGFR染色を認めた. このことより腫瘍性病変の細胞増殖能とEGFとは密接な関連があると考える.
  • 渋沢 三伸
    1993 年 96 巻 4 号 p. 659-664,737
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    /ke/の, 1回ごとに吸気をはさんだ反復発声を行ったときの声帯運動をファイバースコープを用いてビデオ録画し, 両側声帯が発声を意図して内転運動を始めてから破裂を完了して接するまでの声門開大度の変化を観察したところ以下のことが分かった.
    1. 正常では両側声帯の膜様部が接触する前に破裂が完了していた.
    2. SDでは破裂の前にいったん声門が閉鎖 (破裂前閉鎖) し, 破裂のために改めて声門間隙を形成するパターンを示した.
    3. 破裂前閉鎖時間の持続が長いほど声のつまりが強いと考えられた.
    4. SDの3例ともVOTが短かった.
    5. 以上により, SDのある例では構音器官の協調運動をつかさどる中枢に問題がある可能性が示唆された.
  • 杉浦 友昭
    1993 年 96 巻 4 号 p. 665-673,737
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    胎齢11.5日目のマウス胎仔を6, 12, 18, 24, 30, 36, 42, 48時間全胚培養した. 培養胎仔は, 各培養時間の終了時点で主として聴器 (特に中耳) に関して形態学的・組織学的に検討を加えた. 全身の発育は36時間後頃より抑制され, 分化は培養時間が長引くにつれ遅延した. 聴器では, 12-30時間後に耳胞は前庭・蝸牛・半規管へと発達し, 18-36時間後に外耳道と耳介が頭部表面に観察され, 12時間後間までにアブミ骨原基の出現と環状形成がみられ, 以後発達つつある内耳骨包とともに底部の形成が始まった. 18時間後にはツチ・キヌタ骨原基, 顔面神経水平部も識別された. 発達は42-48時間後停止したが, 本培養下で胎生11.5-13日の発達過程を再現し得ることが分かった.
  • 児玉 広幸, 朝倉 光司
    1993 年 96 巻 4 号 p. 674-684,737
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    モルモットの受動的耳管開放圧および閉鎖圧を指標とし, 生理的食塩水を対照として, 表面活性物資による耳管洗浄後の変化を調べた. 人工肺サーファクタントによる耳管洗浄後, 耳管開放圧および耳管閉鎖圧は有意に低下したが, 合成リンパ脂質, および界面活性剤洗浄後には有意差はみられなかった. 次に, インフルエンザ死菌を鼓室内に注入して実験的中耳炎を作り, この耳管を人工肺サーファクタントで洗浄したところ, 生食洗浄後に比べて有意に耳管開放圧および閉鎖圧が減少した. 実験的中耳炎鼓室内に人工肺サーファクタントを注入したところ, 5日後に生食を注入した対照群と比較して, 炎症所見の改善がみられた.
  • 杉田 俊明
    1993 年 96 巻 4 号 p. 685-692,737
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
    HSVI型 (KOS株4.5×106pfu/ml) をマウス耳介後面に接種した. 104匹中56匹 (56.7%) に接種後6から9日目に接種側のみに顔面神経麻痺が発症した. 麻痺は3から7日間で完治したが, 眼輪筋が障害され易い傾向があった. 麻痺が発症した動物では間接蛍光抗体法により36.8%にHSV抗原が麻痺側の膝神経節, 衛星細胞, シュワン細胞, 神経線維より検出され, 病理組織学的には膝神経節から中枢側にリンパ球浸潤, 空胞変性などの炎症所見が認められたが, 対側および麻痺の認められなかった動物には異常所見は認められなかった. 炎症所見は麻痺治癒後約1ヵ月で消失した. 臨床経過, 病理所見ともにベル麻痺の軽度麻痺の報告と酷似していた.
  • 1993 年 96 巻 4 号 p. 693-700
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 1993 年 96 巻 4 号 p. 700-708
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 1993 年 96 巻 4 号 p. 708-719
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
  • 氷見 徹夫
    1993 年 96 巻 4 号 p. 720-723
    発行日: 1993/04/20
    公開日: 2010/10/22
    ジャーナル フリー
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