耳鼻咽喉科臨床
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耳下腺部に発生した Castleman lymphoma の1症例
小池 聰之小河原 利彰古城 靖森脇 昭介田中 義淳斎藤 龍介遠藤 洋一
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1979 年 72 巻 2 号 p. 135-140

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抄録
1) 我々は, 14才, 女児の左頸部 (耳下腺部) に発生した原因不明の限局性腫瘤を摘出し, 組織学的に Castleman lymphoma (hyaline-vascular type) と診断した症例を経験し報告した.
2) 本症例は, 14才であるのに二次性徴なく, 発育不全を合併しているたあ内分泌機能検査を行い, またリンパ節腫大と免疫不全疾患との関係をみるため検査したが, 本症との因果関係を説明出来なかった.
3) 頸部に多発するリンパ節腫大疾患 (リンパ肉腫, 巨大〓胞性リンパ腫, 反応性リンパ節症) と Castleman lymphoma との鑑別診断を行った.
4) 治療方法は, 外科的な腫瘤摘出が一般的であり, 摘出後の再発は報告されておらず, 予後良好と考える.
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