農学国際協力
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21世紀の持続的社会実現の必要性とその実現に向けた農学の問題点:広井のポスト資本主義社会を例に
山根 裕子
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2021 年 19 巻 p. 17-40

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抄録

21世紀の今日、我々は時代の変革期の中にあり、人類がこのまま繁栄を続けていくには、社会の在り方を資本主義中心から持続的な形に修正していく必要がある。農学は持続的な社会の実現に向けた大きな可能性を持った学問分野ではあるが現在の農学の学問体系や技術開発の方向性には問題も多いと考えられる。本稿では、環境問題とその背景にある金融経済を軸としたグローバル経済、経済発展の一翼を担ってきた科学技術の開発の現状について整理し、農村を中心に地産地消を目指した持続的な社会の方向転換を図りその実現の必要性を説くことから始める。その上で、持続的な社会の一例として広井のポスト資本主義社会の理論を紹介する。そして、疲弊した日本の農業と農村の現状と本来はそれを支えるべき学問であるはずの農学の専門分化や技術中心の研究のあり方など農学の問題点を整理し、持続的な社会の実現に対しての在り方について言及する。21世紀の今日、我々は時代の変革期の中にあり、人類がこのまま繁栄を続けていくには、社会の在り方を資本主義中心から持続的な形に修正していく必要がある。農学は持続的な社会の実現に向けた大きな可能性を持った学問分野ではあるが現在の農学の学問体系や技術開発の方向性には問題も多いと考えられる。本稿では、環境問題とその背景にある金融経済を軸としたグローバル経済、経済発展の一翼を担ってきた科学技術の開発の現状について整理し、農村を中心に地産地消を目指した持続的な社会の方向転換を図りその実現の必要性を説くことから始める。その上で、持続的な社会の一例として広井のポスト資本主義社会の理論を紹介する。そして、疲弊した日本の農業と農村の現状と本来はそれを支えるべき学問であるはずの農学の専門分化や技術中心の研究のあり方など農学の問題点を整理し、持続的な社会の実現に対しての在り方について言及する。

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