2022 年 101 巻 12 号 p. 265-269
本研究では,無人航空機(UAV)による写真測量とStructure from Motion(SfM)を組み合わせたUAV-SfM手法により,エリアンサスの草高の推定を行った。SfMでエリアンサス群落の3次元データを構築する際,葉先のマッチングが困難であったため,UAV-SfM手法による草高の推定値は実測値より小さくなった。しかし,草高の推定値の決定係数は0.95以上であり,UAV-SfM法はエリアンサスの草高の推定に利用可能であることが確認された。また,高度50 mと100 mのUAVによる撮影で草高の推定値の決定係数はほとんど同じであった。したがって,UAVの飛行時間,および,SfM処理に利用する画像数を考慮すると,エリアンサスの草高推定ではUAVによる撮影高度100 mの方が適していると考えられる。