日本エネルギー学会誌
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技術論文
Evaluation of Cellulase Activity in Enzymatic Hydrolysis Residues for Efficient Enzyme Reuse
Fumio HASEGAWAHiroyuki INOUEShinichi YANOShinya YOKOYAMAKenji IMOU
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2016 年 95 巻 10 号 p. 930-936

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抄録

セルラーゼによる酵素糖化は,環境負荷の少ないセルロースの糖化方法として期待されているが,そのコストの高さが課題となっている。そのため,酵素糖化のコスト削減に向けた研究が数多く行われ,酵素のリサイクルは酵素糖化のコストを削減する有効な方法の一つと考えられている。本研究では,酵素糖化後の固体残渣に残る酵素の効率的なリサイクルを目指し,酵素糖化後の固体残渣に残存する酵素活性を測定する方法を提案する。本研究で提案した方法で固体残渣に残る酵素活性を測定した結果,糖化率70%の固体残渣には添加した酵素の70%の活性が,糖化率99%の残渣には22%の活性が残っていることが明らかとなった。また,酵素のリサイクルを想定した酵素糖化試験を行い,本研究で測定した結果からの予測通りに固体残渣から酵素が回収できることが確認された。

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© 2016 The Japan Institute of Energy
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