日本エネルギー学会誌
Online ISSN : 1882-6121
Print ISSN : 0916-8753
ISSN-L : 0916-8753
論文
Decomposition of Glycerol to High Calorific Gas Catalyzed by Iron Ore
Hitoshi SAIMAKenji ASAMIMichio YOSHIDAYasuhiro MOGI
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 95 巻 9 号 p. 868-873

詳細
抄録

鉄鉱石上でのグリセリンの分解反応を研究した。主生成物は一酸化炭素,水素およびメタンである。ところが,平衡計算では,メタン濃度は1%以下であった。生成ガスの低位発熱量は16 MJ/m3であった。分解反応後,鉄鉱石はヘマタイトからマグネタイトに還元されていた。鉄濃度の高い鉄鉱石ほど高いガス収率を与えた。一方,反応前の鉄鉱石の比表面積は触媒活性と関係がないようである。滞留時間の試験結果から,全ての生成物はグリセリンから直接生成していることが示された。それゆえ主たる反応はC3H8O3 → 2CO+CH4+H2+H2Oであると提案された。

著者関連情報
© 2016 The Japan Institute of Energy
前の記事 次の記事
feedback
Top