2017 年 96 巻 6 号 p. 186-189
非担持のナノ粒子は,一部の反応において優れた新規触媒性能を示した。非担持コバルトナノ粒子のコロイド懸濁液を1-ヘキセンのホルミル化反応に触媒として使用し,アルデヒド合成における非担持コバルトナノ粒子と担持触媒であるCo/SiO2の触媒性能の違いを調べた。コバルトナノ粒子はCo/SiO2触媒より,高いホルミル化活性,高いヘプタナール選択率を示した。コバルトナノ粒子は,担体に被覆されないために金属比表面積が高く,活性サイトが多いため,ホルミル化反応性能が高いと考えられる。