日本エネルギー学会誌
Online ISSN : 1882-6121
Print ISSN : 0916-8753
ISSN-L : 0916-8753
論文
The Coordination Structure and Activity of Hollow Silica-alumina Composite Spheres for Hydrogen Evolution from Aqueous Ammonia Borane Solution
Tetsuo UMEGAKI Chinatsu HOSHIHaruka OGAWAShinobu OHKIMasataka TANSHOTadashi SHIMIZUYoshiyuki KOJIMA
著者情報
ジャーナル フリー

2019 年 98 巻 12 号 p. 312-317

詳細
抄録

本研究は酸促進アンモニアボラン加水分解からの水素発生に有効な球状中空シリカ-アルミナの配位構造と活性の関係について検討した。球状中空シリカ-アルミナはポリスチレンをテンプレートとする方法で調製し,配位構造の解析には27Al MAS NMRを使用した。その結果,調製温度が増大するに伴って,活性な4配位のアルミニウム種と不活性な6配位のアルミニウム種の割合が増大することが確認された。またこれらのアルミニウム種の割合は調製時間を調製することでも制御でき,4配位のアルミニウム種の割合が高くかつ6配位のアルミニウム種の割合が低い試料でアンモニアボラン加水分解からの水素発生に対して高い活性を示すことが確認された。また,高活性を示す試料には5配位のアルミニウム種が含まれていることが確認され,この5配位のアルミニウム種もアンモニアボラン加水分解からの水素発生に活性点として働く可能性も示唆された。

著者関連情報
© 2019 The Japan Institute of Energy
前の記事 次の記事
feedback
Top