燃料協会誌
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勿来発電所の設備と運転状況
昭和34年10月15日持別講演
江口 俊夫
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1959 年 38 巻 11 号 p. 685-692

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抄録

現在の石炭の価格は石油に比較して次第に高いものとなりつつある。また燃料として使用する場合の自働制御の難易などの点からも, エネルギーの堆移は石炭より石油へと進展する段階にある。そこでこの打開策として採掘技術の向上はもとより, 山元における電力, ガスなど他のエネルギーへの交換によつて, 石炭価格の低廉化をはかり, さらには自働制御の問題をも解決して, 石炭を石油に対抗できるものとする必要がある。このような意図から, 昭和32年11月福島県勿来市植田に最大出力70, 000kW年間発生電力量367, 920MWhの規模を有する発電所を竣工した。使用する石炭は発電コストに占める燃料費の低減と採掘された石炭のほぼ45%を占めるボタ処理などとの関連から, 3, 500cal程度の低品位炭 (茨城炭と磐城炭との混炭) を用い発電を開始した。この設備と運転状況を述べている。

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