燃料協会誌
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ナフタリンの製造に関する研究 (I)
メチルナフタリンおよびメチルヒドロナフタリンのナフタリン化反応
松田 孝夫高橋 健覚前 恒夫茶島 宏次
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1962 年 41 巻 7 号 p. 593-614

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抄録
一石炭および石炭系の炭化水素油から主製品としてナフタリンを得ることを目的
として諸検討を試みた。
本報ではナフタリン化の基本的な反応として, メチルナフタリンの脱メチル反応, およびメチルヒドロナフタリンの脱水素一脱メチル反応をとりあげて検討したところを述べる。
メチルナフタリンは水素気中においてクロミアーアルミナ触媒を用いる気相反応により好収率をもつてナフタリンに転化することができる。またメチルヒドロナフタリン類も同じく水素気中, クロミアーアルミナ触媒により, 脱水素, 脱メチルの両反応ともに促進されて, ナフタリンに転化するがこの際脱水素, 脱アルキルの両反応を別個に行う方式によらずとも, 単に触媒層の温度分布を調節する方式によつて好収率が得られる。
なお, クロミアーアルミナ触媒によりベンゼン系の脱アルキルもよく促進され, また長側鎖 (ドデシル) はその大部分が水素化分解されて短側鎖化し, その一部が環化することを知つた
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