安全工学
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n-ペンタンの蒸気爆発にともなファイヤ・ボールの形成
長谷川和俊,佐藤公雄,中川登
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1976 年 15 巻 3 号 p. 133-140

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抄録

500,1OOOおよび2000mlのn-ペンタンを密閉ガラスフラスコに入れ,40~103℃に加熱し,ガラスフラスコを破壊して蒸気爆発をおこさせた.このようにして,大気中にn-ペンタン霧滴の可燃性混合雲を形成させ,これに点火し,ファイヤ・ボールを生成させた.プァイヤ・ボールの大きさは蒸気圧には関係しないが,試料量との間に実験式D=6.14W0.455が得られ,n-ペンタンが完全燃焼すると仮定して計算したときの火炎の大きさと一致した.火炎の持続時間は蒸気圧および試料量に関係なく1.1±0.4秒であった.ファイヤ・ボールを形成する火炎の伝播速度は,浮力の影響を受け,水平方向より鉛直上方が 大きかった.

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© 1976 特定非営利活動法人 安全工学会
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