抄録
多層プリント配線板のスルーホールを光学的手法を用いて自動的に検査する技術を開発した。この方式は, 「漏光検知法」と, 「セルフストローブ法」とからなり, 穴径0.2mmφ, アスペクト比が15にもおよぷめっきスルーホールの欠陥を検出できる。
この方式の特徴は, 電気導通試験では, 検査できない欠けや欠陥の検出ができ, かつスルーホール位置に関する設計情報を参照せずに多品種のプリント配線板の高速検査が可能な点である。実験系を用いてこの方式の特性調査を行った結果, 最小検出可能欠陥の大きさは, 直径70μmであることがわかった。
この方式に基づいて構成した検査装置は, 300×300mmの大きさのプリント配線板を4分で検査できる。本装置は, 現在, 当社工場で稼働中である。