造園雑誌
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住居の移動における墓地のケース研究
槙村 久子
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1990 年 54 巻 5 号 p. 239-244

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抄録

産業構造の大きな変化の中で人口の移動性が高まり, 職場と住居の移動に伴って, 墓地と生活の場が切り離され遠隔化が起きると考えられる。墓地の需要が急増すると予想される人口急増地の一都市を取り上げ, 転入者がどのような経過でその都市を定住地としたか, 家族形態と職場と住居の移動と墓地の場所の相関を探った。農村地域から都市への移住者, 都市圏内移住者, 全国転勤者の3家族に詳細に聞き取り調査し, 明治から現在に至る四世代の家族形態の変化と住居, 職場と墓地の移動と都市化の進展の過程のケース別モデルを作成した。結果, 園域定住者と圏外定住者で大きくタイプが分れ, 又墓は住居の移動に伴って移動されていることがわかった。

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© 社団法人 日本造園学会
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