造園雑誌
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茨城県南部の都市近郊農村における樹林地の分布
山本 勝利
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1990 年 54 巻 5 号 p. 245-250

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抄録

都市近郊農村の既存樹林地を景観林として利用する観点から, 茨城県南部を事例に, 相観を重視した樹林地タイプ分けを行い, その分布を大字単位で把握した。また, 都市化の程度の異なる大字を比較して, 都市化の進行と樹林地の分布の関係を見た。その結果, 集落付近の竹林・屋敷林や斜面林としての常緑広葉樹林は都市化の影響を余り受けていないこと, アカマツ林などの集落から離れた場所に分布する樹林地は都市化の進行による量や規模の縮小, 遷移の進行や退行による質的変化が著しいことを把握した。また, 居住地周辺の樹林地は, 集落周辺では変化が少なく, 新興住宅地周辺ではアカマツ中心の林相から複雑な林相へ変化している。

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