同化が主流のテクノスケープデザインに対し, その視覚像を自己言及させる「景観異化」の解釈法を提示した。 既に理論の確立している詩的言語論に依拠し, 「自動化された対象の活性化」なる異化の理念を手掛かりとし, キュビズム, ミニマルアート, ランドアートの美術及び枯山水庭園にみるデザイン手法を景観異化手法として分析・整理した。 その結果, 単純化, 空洞化, 輪郭破壊, フレーミング, 遊離化, コラージュ, 反遠近構図などの手法を提示した. さらにこれらを分類整理し, 言語における異化の理念と景観異化理念との対応を確認し, それぞれの景観異化をテクノスケープにおいて実現させるための留意すべき特性として, その解釈例を示した。