抄録
ドウダンツツジの給水停止後の水ストレス反応について探った。その結果, 給水停止後, ちょうど土壌が永久しおれ点に達する頃に, 枯葉・変色葉が現れ始めた。土壌が葉の水ポテンシャルを下回る頃に, 葉の水ポテンシャルは-2.5MPa前後を維持し, その間に緑葉の割合は半数以下に減少し, 色調もうすくなり始めた。ドウダンツツジを水ストレス状態から回復させるためにはこの時期までに再灌水を行うことが望ましい。その後, 葉の水ポテンシャルは段階的に低下し, 全ての葉が枯れる頃には枝の含水比が30%になり, この時期に再灌水しても回復は困難と考えられた。