本研究は対象の見え方という視点で風景計画を策定する際の基礎的な判断材料収集を目的とし, 日本を代表する地形の特徴的輪郭線の砂階である天橋立と, その眺望点から捕捉される形状を対象とし,(1) 天橋立の眺望点が有する可視領域的特性,(2) 天橋立の眺望点から得られる透視形態と天橋立の平面形状との関係について考察した。研究方法としては, 天橋立の代表的な眺望点を抽出し, 眺望点の可視領域, 標高, 離岸距離等による形状に関わる鉛直視角, 水平見込み角等の算出および透視図法的歪みの観点から地形透視図等の分析を行い, 結論として天橋立の眺望点が持つ共通点や各眺望点の特徴を記述した。