景観を評価する際に, 日常的に主体を取り巻く環境の相違等がその評価構造に差異をもたらすことが考えられる。本研究では, 主体の日常的な植物等との視覚的な関りの度合いと, 自然眺望景観に対して懐くイメージの評価構造との関連について調べるため, まず各主体が「現在」「過去」の生活域周辺において懐いている緑量 (「緑量のイメージ」) について調べた。次に, 自然眺望景観を対象としてSD法を用いた評価実験を行い,「緑量のイメージ」の多少との関連についての分析を行った。結果として, 実験に用いた一部の評価尺度と, 主体の評価構造を構成する因子軸の寄与の順序, 度合いについて「緑量のイメージ」との関連が示唆された。