腸内細菌学雑誌
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総 説
腸内細菌と免疫グロブリンA
竹内 直志大野 博司
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2022 年 36 巻 4 号 p. 189-198

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抄録

腸内細菌は様々な免疫細胞の誘導および機能成熟に関与するが,一方,腸内細菌を直接的に制御する免疫機構は限られている.免疫グロブリンA(IgA)は腸内細菌を制御する主要な免疫機構である.以前より,腸内細菌がIgAの誘導に重要であることは知られていたが,近年次世代シークエンサーの発展にともない,IgAが腸内細菌の組成や機能の制御に重要な役割を果たしていることが徐々に明らかになっている.本稿では,IgAと腸内細菌の相互作用に関わる要因に関して様々な知見を紹介し,IgAが腸内細菌の制御にどのような役割を果たしているかについて議論する.

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© 2022 (公財)腸内細菌学会
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