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腸内細菌学雑誌
Vol. 15 (2001-2002) No. 2 P 57-89

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http://doi.org/10.11209/jim1997.15.57


世紀後半, 腸内フローラの研究は飛躍的に進展した.すなわち, 腸内フローラの検索・培養法の開発に始まり, 腸内嫌気性菌の菌種の分類・同定法が確立され, 多くの微生物生態学的知見が集積し, 腸内フローラは宿主の健康に有利にも不利にも働き, 腸内に有害菌が優勢に存在すると, 究極的には宿主の病的状態を惹き起こし, 一生の間には種々の疾病の原因ともなることが明らかにされた.一方, 有用菌の存在は大腸内の効果的な掃除役を果たし, 腸内に有用菌優勢有害菌劣勢のフローラバランスを維持することは疾病予防, 健康維持・増進につながることが明らかにされた.この発見がきっかけとなり, 機能性食品の考え方が生まれた.機能性食品は, ストレス, 食欲, 吸収などの体調を改善, アレルギー低減化, 免疫賦活などの生体防御, 下痢, 便秘, 癌, 高脂血症, 高血圧, 糖尿病などの疾病予防と回復, 免疫刺激, 変異原作用, 発癌, 老化抑制, 生体酸化, 腸内腐敗などの抑制を通して老化遅延に作用する.本講演では, これまでの腸内フローラ研究の進展とそれが機能性食品の開発にどのように反映していったかについて, われわれの研究を中心に述べ, 次いで, 今後, 機能性食品はどのように発展していくかについて考察を加えたい.

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