日本経営工学会論文誌
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複合工作機械のための工具モジュール設計問題の近似解法
加藤 貞夫羽田 隆男
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1997 年 48 巻 5 号 p. 264-270

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抄録
複合工作機械の工具モジュール設計問題の1つに工具交換回数を最小にする問題がある.本研究では, 工具モジュールの個数が少なくなるような使用工具と部品に注目する2つの近似解法を提案する.数値実験の結果, 最初の使用工具に注目する解法では, まず1個の部品を加工するのに必要な最大使用工具数の工具を核として選択し, 次に核工具との共通工具数の比率が最大の工具を追加するルールによると, よい解が得られることを示した.2番目の部品に注目する解法では, まず部品間の関係を示す最小ノード次数の部品を選択し, 次に最小使用工具数の部品を追加するルールにおいて, 計算例によっては最適解に近い解が得られることを示した.この解法は, 下界値を参考に解の精度を確認することができる特長をもっている.
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© 1997 公益社団法人 日本経営工学会
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