日本経営工学会論文誌
Online ISSN : 2187-9079
Print ISSN : 1342-2618
ISSN-L : 1342-2618
原著論文(理論・技術)
異なる母集団からのデータの平均に関するHoeffdingの確率不等式の性能向上に関する考察
有薗 育生友廣 亮介浅原 昴範竹本 康彦
著者情報
ジャーナル フリー

2014 年 65 巻 2 号 p. 61-69

詳細
抄録

確率不等式は,必ずしも同一でない母集団からのデータである確率変数に対して具体的な確率分布形を想定せず,期待値と分散などの限定的な情報だけに基づいて,それら確率変数の和あるいは平均に関する上側確率の上界を評価するものである.なかでも,確率変数の期待値と分散および定義域だけを所与とする場合に確率変数の上側確率の上界を与えるHoeffdingの確率不等式はその性能において優位な確率不等式として認知されている.ただし,Hoeffdingの確率不等式はその構成法においてさらに性能を向上させる可能性が存在する.そこで本研究ではとくに,確率変数の期待値と分散および定義域だけを所与とする場合に確率変数の上側確率の上界を与えるHoeffdingの確率不等式に関して考察し,異なる母集団からのデータに関する上側確率の上界評価の性能向上を実現する工夫について考察する.

著者関連情報
© 2014 公益社団法人 日本経営工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top