日本経営工学会論文誌
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原著論文(理論・技術)
大型製品の組立作業における組付け高さと組付け方向に着目した作業姿勢評価法の提案
肥田 拓哉相川 創岡田 貴斗松本 俊之
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2017 年 68 巻 3 号 p. 171-178

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抄録

大型製品の組立作業では,作業者が作業位置に合わせて姿勢をとらざるを得ないことが多い.そのため,不良姿勢の維持や繰り返しによる身体負担が発生している.そこで本研究では,組立作業における作業姿勢を簡易に推定する方法を提案した.具体的には,組付け高さと組付け方向が作業姿勢に与える影響を明らかにすることを目的とした被験者実験を実施し,各条件におけるOWASに基づいた作業姿勢の評価値を決定した.そして,作業者の身長,部品の組付け高さ,組付け方向を入力情報として,OWASに基づいて作業姿勢を推定する作業姿勢推定表を作成した.さらに,生産現場に提案手法を適用し,作業姿勢の推定精度を検証した.その結果,観察による評価と提案手法の評価の相関係数が0.77,推定精度が61.2%となり,提案手法の有効性を示した.

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© 2017 公益社団法人 日本経営工学会
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