2019 年 69 巻 4 号 p. 163-173
物流拠点配置と配送ルートを同時に決定する問題は, これまでに多くの研究が行われてきている. 本研究では実業務を鑑みたモデル拡張を行う. 従来研究では車両の積載制約を荷物の1属性のみで判断していたが, 本研究では容量および重量の2属性にて判定する. また, 従来研究では納品先の注文量は車両の積載制約を超えないことを前提としていたが, 本研究では車両の積載制 約を超える場合に, 車両の積載制約内で配送コストが最小となるように注文量を最適に分割し, 配送ルートを決定する. 本研究ではこの問題を混合整数計画問題としてモデル化し, 数値実験により従来手法よりも配送コストを低減する効果があることを確認した.