2020 年 71 巻 1 号 p. 12-23
再購入率を高めることは,企業の効率的な利益に貢献する.したがって,その要因を特定し,効果的に投資することが重要である.しかし,多様な企業活動や顧客との接点を横断的に評価した事例は少ない.本研究では,自動車業界の企業・商品・販売会社の観点から,再購入意向に寄与する要因を共分散構造分析で評価した.その結果,販社スタッフの魅力が最も効果的であり,次いで商品の魅力,企業ブランドイメージが寄与することが明らかになった.企業において,プロジェクト数が増大し,大きな負担になるケースが散見される.各部門から上がってきたプロジェクト計画の優先順位を全社的な視点で概算的に判断できる基準を持つことは有益である.