日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
Print ISSN : 0386-4812
生産システムにおける残業・操短費用の定式化に関する研究
長沢 啓行中村 信人人見 勝人
著者情報
ジャーナル フリー

1979 年 29 巻 4 号 p. 328-333

詳細
抄録

本研究では, 与えられた販売計画を最少費用で満たすための生産計画を対象に, 費用の構造を分析し, 「基準費用」および「追加費用」という概念に大別する.前者は技術水準や労働強度などに依存して定まるが, 後者は生産計画に伴う残業・操短, 期末在庫などに依存し, 生産計画の有効度を計るひとつの尺度にもなる.基準費用を確定的なものとして扱える場合には, 費用最小化は追加費用の最小化に帰着する.以上の考察を基礎に, 従来定式化されてきた残業・操短費用関数の矛盾点を指摘し, それらを追加費用の観点から定式化し直す.

著者関連情報
© 1979 公益社団法人 日本経営工学会
前の記事 次の記事
feedback
Top