日本経営工学会誌
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情報量基準による二重指数分布の適合度検定について
辻谷 将明太田 宏加瀬 滋男
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1979 年 30 巻 3 号 p. 214-218

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抄録
本稿では, 分布のエントロピーに基づいて, 二重指数分布に対する新しい適合度検定法を提案する.従来の情報量基準による適合度検定は, 正規分布を対象にしている.しかし, 材料の破壊強さ測定値の処理に当たっては, 母集団分布が二重指数分布(第1漸近最小値分布)に従うことが多い.また, 製品の破壊を伴う寿命試験において, 時間の関係で試験を打ち切らざるをえないことがあり, 試料数が必ずしも大きいことは期待できない.これらの点にかんがみ, 二重指数分布に対するエントロピーによる検定統計量を別途に定義する.その結果, 本方式はパラメータが未知である少数の打切り試料にも有効となる.さらに, 未知パラメータの推定に最小分数線形不偏推定量を用いることにより, 検定統計量の計算が容易となり, 従来の検定法により建出力も高くなる.
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© 1979 公益社団法人 日本経営工学会
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