抄録
経営管理における重要な課題の一つとして多様化する事務情報の効果的な管理運用がある.本論文では連想子と称する基本単位に基づく連想情報モデルについて考察を行ない, さらに本モデルの電子計算機上でのコンパクトな実現方法を示し, 小規模ないしは実験的なデータベースの構築手段を導いた.また筆者らが8ビットマイクロコンピュータを用いて作成したLispマシンALPS/I上で実現された連想情報モデルとその応用例も示した.連想子は単一の記号信号情報ないしそれらの構造体間の写像を, ハッシングを利用して高速参照性を与えた記憶単位であり, 連想子をリンクリストとして結合することにより任意の構造を実現できる.