日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
Print ISSN : 0386-4812
混合ラインの最大作業遅れの性質の解析
平木 秀作
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1980 年 31 巻 1 号 p. 75-80

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抄録
混合ラインの最大作業遅れに影響を及ぼす主要な要因には, 組立ラインの作業編成, サイクル時間, 品目の投入順序, 計画期間中の各品目の需要量の変動等が考えられるが, 本研究では作業編成および投入順序が最大作業遅れに及ぼす影響を数値実験により解析した.作業編成の特性値として, サイクル時間の変化率, ラインの編成効率, ラインの作業時間の変動をとりあげ, これらの特性値と最大作業遅れ率の関係を解析し, また, 投入順序を非分離形と分離形に分け, 投入順序の与え方が最大作業遅れに及ぼす影響を解析した.その結果, 最大作業遅れ率は限界サイクル時間におけるサイクル時間の変化率の増加に伴い増大する傾向にあり, また, 投入順序が非分離形のほうが分離形の場合よりも大きくなることが明らかにされた.このことより, 混合ラインの最大作業遅れをより小さくするには, 限界サイクル時間および投入順序を適切に管理することが重要であることが判明した.
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© 1980 公益社団法人 日本経営工学会
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