抄録
かつては製造現場の職長の仕事と考えられていた生産管理は, 今日では現場でのいろいろの仕事から全社的なシステム設計あるいは製造業のみならず運搬やサービス業の経営戦略運用面にまで拡大している.生産管理のこのような発展は, 生産分野の実務上の要求を満足するための各種の創意工夫, 生産管理上の諸問題を解決するための理論や技法の研究発展ならびにその成果の実務へのユニークな応用によってもたらされた.本稿では, この分野で開発されたいくつかの創意工夫や技法や研究システムについての背景と特徴について私見を述べ, 今後重要と思われるいくつかの課題に触れたい.