抄録
フレキシブル製造システム(FMS)の最適な運用法の開発が近年, 種々試みられている.長沢らは, 2機械のフローショップ型やジョブショップ型のFMSに対して, JohnsonやJacsonらの最適解法を適用すると, ジョブ数に比例してバッファ数量が増大し, バッファ容量の制約から実行不可能になったり, ブロッキングのために稼動率が大幅に低下することを示し, これを解決するため分割スケジューリング法を提案している.本研究では, この分割スケジューリング法を3機械以上のフローショップ型FMSに適用し, 解の近似度やバッファ数量がどのようになるかを分析する.そのさい, ジョブ数という新しい概念を提示する.これに基づき, 分割スケジューリング法が有効となる条件を示し, そのときのグループ・ジョブ数の決定法を示す.