日本経営工学会誌
Online ISSN : 2432-9983
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並列機械をもつ多工程フローショップにおける平均滞留時間最小化のスケジューリング
董 彦文北岡 正敏
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1991 年 42 巻 1 号 p. 23-29

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抄録
スケジューリング問題については, すでに多くの理論的研究がなされている.しかし, 1工程当りの機械台数が1台だけと仮定しているのがほとんどである.この研究では, 1工程当り複数台の機械をもつ多工程フローショップ・スケジューリング問題をとりあげ, ヒューリスティックなアルゴリズムを提案する.まずジョブの平均滞留時間の最小化を目的関数として, 整数計画法で問題の定式化をした.次に一般化ラグランジュ乗数を導入し, 分解法でラグランジュ問題の解を求め, さらにヒューリスティック的に原問題の許容解を探索し, それを評価する.この過程を繰り返して問題の最適解あるいは十分よい近似解が得られる.最後に数値例によって, 提案したアルゴリズムの有効性を明らかにし, 多くの問題に応用した結果, 最適解が得られた.そして最適解が得られなくても, 最適解との差が明確に評価できるようになった.
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© 1991 公益社団法人 日本経営工学会
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