抄録
本研究では, これまで経験的に行われていた組立作業のための先行関係の作成を支援できるエキスパートシステムを構築する.設計図面を基に組立品を構成するユニットの結合状態をフレームモデルによる面フレームとユニットフレームとにより表す.次に, 各ユニットの組付作業の先行関係を決定するために, 設計段階において部品の幾何学的干渉から先行関係を決定する3つの規則を定式化する.次に, 組立段階において作業時間短縮, 治工具数低減, 組付けミス低減等の管理目標を達成するために使用される4つの規則を定式化する.そして, 規則の使用順序を表す推論機構を作成する.提案する手法を知識型言語(prolog)を用いてプログラム化し, 先行関係の作成を支援できるエキスパートシステムを構築する.